更新日:2016年12月1日
後兼久原遺跡(北谷町字桑江後兼久原227番地 ほか)
後兼久原遺跡は、現在の北谷町役場一帯に位置するグスク時代から近世にかけての遺跡で、標高約20メートルの小丘陵を中心に沖積平野部にかけて形成されている。遺跡は平成7年度の試掘調査で発見され、役場建設に先立って平成8年度に発掘調査が行われた。調査は標高4メートルから5メートルの緩斜面で行われ、11世紀から13世紀にかけての地層から、平地式住居、高床式倉庫、畠址、砂鉄貯蔵穴、木棺墓などの遺構が確認された。遺物は、くびれ平底土器、グスク土器、カムイヤキ、中国産陶磁器、タイ産陶器、石器、骨製品、貝製品、金属製品などが出土した。調査の結果、グスク時代初期の農耕や葬制、住居の形態などが確認され、時代によって集落における土地利用が変化していることが明らかとなった。