更新日:2022年1月4日
年間の食中毒の患者数の約半分はノロウイルスによるものですが、うち約7割は11月~2月に発生しており、この時期の感染性胃腸炎の集団発生例の多くはノロウイルスによると考えられます。
ノロウイルスは手指や食品などを介して、経口で感染し、ヒトの腸管で増殖し、おう吐、下痢、腹痛、微熱などを起こします。ノロウイルスは、感染力が強く、大規模な食中毒など集団発生を起こしやすいため、注意が必要です。
特に子どもや高齢者は重篤化することがありますので特にご注意ください。
また、ノロウイルスにはワクチンがなく、治療は輸液などの対症療法に限られるので、予防対策を徹底しましょう。
(1)「手洗い」はしっかりと!
特に食事前、トイレの後、調理前後は、石鹸でよく洗い、流水で十分に流しましょう。
※消毒用エタノールによる手指消毒は、石鹸と流水を用いた手洗いの代用にはなりませんが、すぐに石鹸による手洗いが出来ないような場合、あくまで一般的な感染症対策の観点から手洗いの補助として用いてください。
(2)「人からの感染」を防ぐ!
家庭内や集団で生活している施設でノロウイルスが発生した場合、感染した人の便や嘔吐物からの二次感染や、飛沫感染を予防する必要があります。
ノロウイルスが流行する冬期は、乳幼児や高齢者の下痢便や嘔吐物に大量のノロウイルスが含まれていることがありますので、おむつ等の取扱いには十分注意しましょう。
(3)「食品からの感染」を防ぐ!
1.加熱して食べる食材は中心部までしっかりと火を通しましょう
二枚貝等ノロウイルス汚染のおせれのある食品の場合、ウイルスを失活させるには、
中心部が85℃~90℃で90秒間以上の加熱が必要とされています。
2.調理器具や調理台は「消毒」して、いつも清潔に
まな板、包丁、食器、ふきんなどは使用後すぐに洗いましょう。
熱湯(85℃以上)で1分以上の加熱消毒が有効です。
ノロウイルスに関するQ&A(最終改訂:令和3年11月19日)(PDF:556KB)