ンブガー

　生児の額につける水、あるいは産湯に使う水を取る井戸をンブガーと称する。砂辺集落のンブガーは、砂辺区公民館の北西側に位置し、カーの形態は、石灰岩地域によくみられる陥没ドリーネ泉である。
　また、このンブガーはホーヤーガーとも呼ばれる。『北谷町海岸・海域地名』には、「大人がかがんで入れる形状になっているのでホーヤーガーとつけられた」とある。このンブガーには大小二つの石碑が立てられ、大きな碑は高さ123センチメートル、幅68センチメートル、厚さ19センチメートル。小さい碑は高さ47センチメートル、幅29センチメートルである。ンブガーへの拝みは、旧正月元旦のハチウガミ（初拝み）の際に、ニードゥクルの家人や旧字砂辺戸主会から祈願をおこない、正月2日には、津嘉山林堂門中によってハチウガミがおこなわれる。