殿

更新日:2016年12月1日

1)北谷グスク内の拝所(北谷町大村城原369番地)

 (4)殿(北谷町大村城原369番地)
 かつて、北谷グスク内に所在した「殿」も、「東リ御嶽」や「西御嶽」とともに、戦後は、キャンプ瑞慶覧内の長老山に遷座したが、1993年12月に、北谷グスク三の郭南西側に再建された。この殿は『琉球國由来記』にみる「北谷城内之殿」ではないかと推測される。『由来記』は「北谷城内之殿」について、次のように記す。

 北谷城内之殿 北谷村・玉代勢村
稲ニ祭ノ時、花米九合完、五水八合完(此時、朝神、夕神二度)神酒一完(此時、惣地頭供物、按司同断)花米九合完、五水四合完(此時、朝神、夕神二度)神酒一完(玉代勢地頭)花米九合完、五水六合完(此時朝神、夕神二度)、伝道大屋子・津嘉山大屋子・古味大屋子。シロマシ一器、神酒壱完(麦。玉代勢村百姓中)神酒三完(麦。北谷村百姓中)供之。北谷巫ニテ祭也。

 上記の内容から、北谷城内之殿では稲穂際・稲収穫祭の二祭に北谷ノロが祭祀を行い、しかも、地方役人の地頭や大屋子からの供物の提供があったことがわかる。
現在は5月・6月ウマチーの際、神酒の代用として、市販のにごり酒を供えて、北谷ノロ殿内の家人や旧字北谷郷友会による拝みが行われる。

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