北谷町の綱引き
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ハ.旧字玉代勢のメーウガミ玉代勢のメーウガミは、大綱引き当日の午前8時頃から行われた。戦前の玉代勢では、大綱引きの前日(6月24日)に、字の三役らが字内の拝所を回り祈願を行ったという。今回は郷友会役員等の都合により、当日の朝行われることとなった。長老山(8月16日(1日暦6月25日)) 午前8時過ぎ長老山には、郷友会会長の津嘉山正則さんをはじめ郷友会の男性5人と、字の拝み事に詳しい仲村渠ナベさん、知念千代さんの女性2人が到着した。各拝所での供物は、字のビンシ一、カガンデー(三重にした大中小の餅3組)、鰻頭、くだもの、白紙(大小3枚が1組)、線香(24本、17本、13本、9本)などである。長老山での巡拝は、仲村渠ナベさんを中心に、①「長老j、②「土帝君j、③「樋)IIJ(タメーシヒージャーガー)、の順に行われた。各拝所では、祈願を終えた後、知念さんによって花米と盃が郷友会会長の津嘉山さんに手渡され、津嘉山さんがそれを戴いてから神仏の前に捧げた。また、樋川での祈りの途中、仲村渠ナベさんの歌によって、三ヵ村の大綱引きが挙行されることを喜ぶ神意が伝えられた。かつての土帝君は、長老山の東側に位置したアランモー(小高い杜)の一角に所在し、旧暦9月9日(クングヮチクニチー)には、「土帝君」拝みを行い、旧暦10月のタントゥイ(種子取)の日には、ムラ中の子どもたちがアランモーに集まり、持参したお握りを食べて健康を願った、写真2ー165長老山に到着した旧字玉代勢郷友会のみなさん写真2-166 北谷長老での祈願写真2-167 土帝君とタメーシヒージャーでの祈り-131-

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