北谷町の綱引き
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17 : 47 終了(クシンダカリの勝ち)17 : 49 カニチ棒をはずす17 : 51 カニチ焼きのワラ束が運ばれる18 : 03 カニチ焼き(点火)18 : 06 終了宣言(3)かんぬきの合わせ方① 綱寄せ戦前は、綱引き場の北谷ンマイー(馬場)で大綱を作り上げ、前日までには二番ガニチ以降をつないで綱寄せの態勢に用意したという。今回もほとんど差異はなく、大綱引き4日前に完成した大綱は、カバーをかぶせて本番に備えた。綱は、一晩夜露に濡らすぐらいがちょうど良いといい、前日にカバーをはずして枕木を取りはずした。雄綱はカニチの輪が横に向いた状態で立てておき、雌綱はカニチの輸が上に向いた状態で後ろに反らせて、それぞれ六尺棒で支えて(写真2-130・131)綱寄せの態勢を作った。綱を寄せてくるときには「ユシレ-Jというかけ声とともに、戦前は写真2-130 雄綱写真2-131 雌綱ツナガシラと呼ばれる青年がカニチの上に乗り、カネを鳴らして勢いづかせながら皆の呼吸をあわせたという。男女総出で両綱を寄せてくると、雄綱に雌綱をかぶせるようにカニチを合わせた(写真2-134・135)0 1986 (昭和61)年の記録によると、綱を寄せる際は「ハルエイハーイヤJと声をかけている。このかけ声に関して、聞き取り調査においては記憶が定かではないという人が多く、その中でも「ハーイヤJというのが大方である。今回は、シタクのガーラシが終わると綱寄せが始まった。「ユシレーハーイヤjというマイクの声に続き、綱をー呼吸分ずつ寄せていく。寄せる呼吸にあわせてドラが2回鳴る。両綱それぞれ9回寄せて来たところで、雄綱だけをl回多く寄せて雌綱に近づけた。雄綱は、素手で支えながら寄せていき、雌綱は六尺棒を使って、反らせたカニチの輪を支えながら寄せて、雄綱に雌綱をかぶせるように連結させた。1974(昭和49)年の綱寄-108-

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