北谷町の戦跡・記念碑
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北谷グスク周辺所在地:北谷町字大村(キャンプ瑞慶覧内)立地(標高): 34m 主な遺構:陣地・機関銃砲台跡・特攻艇秘匿壕跡北谷グスクは、周辺部が沖積平野に突出した地形を持っていることから、3 6 0度の視野が利く場所である。今次大戦でも利便性が良かったらしくグスクの頂上には、機関銃中隊が機関銃や高射砲の陣地用の蛸壷を20基程築き、その聞を溝で連結していた。グスクの北側崖面には、特攻艇秘匿壕がありそことの関係が考えられる。国道58号グスクの南側崖面には、U字状に掘られた人口壕があり、その側には多量の軍事物資がつまれていたが、集中砲火で灰憧にきしている。グスクの南崖東よりの掘切には、伝道集落の人々が非難したというガマがあり、3月29日は米軍の斥候隊が早朝歩いているのを目撃されている。町民の証言1 北谷グスクの北側にカニマン御墓というのがあった。私たちは、そこへ避難した。ニクブク(藁を編んで敷物にしたもの)を9枚ほど墓の中四畳半ほどに敷き、墓の側には石垣を積んだ。中には、古い骨がいっぱいあった。「イクサだから、見守ってくださるだろう」と言合いながら、私たちはお骨の上に荷物を置いた。2 北谷グスクには、高射砲陣地などが造られ、一発も発射していない。特攻用の壕も使っていないと思う。3 北谷のスーガーの上に陣地を造っていた。スーガーの真上に、ハッパを仕掛けて穴を掘っているとき、なかなか爆発しなかったので、伍長が様子を見に行ったとたん爆発して、その方は吹き飛ばされて即死した。北谷城四の郭北谷城三の郭下の陣地16

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