北谷町の地名 -戦前の北谷の姿-
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口は斜入形だが、少し入ると側面から水が湧き出していて、奥に流れ込んでいる。J(~上勢頭誌・上巻』より引用)|ウキンジュガマ|「以前は盗賊の隠れ家となっていたウキンジュガマとカーブヤーガマだが、沖縄戦の時には上勢頭の人々を戦火から守り、百数十人の人々の命を救った洞窟である。/ウキンジュガマには御殿地組の人々や平安山上周辺の人が入っていて助かったのである。J(~上勢頭字誌・上巻』より引用)ちゃたんこうつうそItクェー(桑江)の間取り情報によると、現在の北谷交通の側にあるガマで、大雨の時には、そこから水が流れ出るらしいと言う。まちゃたんた、ガマの中は人が立って入れるほど大きく、県立北谷高等学校のあたりまで続いているらしいと言う。|アブヤマーI[編注:位置不明確のため、地図上には記載していない]「アブヤマー(洞窟山)/ミンタマヤーから曲がりくねった谷聞を西に行くと、アブヤマーがある。/この谷間には大木は少なく、ところどころに数本生えているだけである。アブヤマーは、戦時中ひなんごうどうくつ避難壕として多くの人に利用された洞窟である。この谷間の下手(西方)は学校山である。J(~上勢頭誌・上巻』より引用)|マヤーガマI[※編注:位置不明確のため、地図上には記載していない]「フェーヌカーの水が流れ込む下方にある洞穴である。町田組と勝連組との境にある土手の下の方にある。周囲は畑になっているが、低地帯になっていて、雨が降ると水の流れていくところがなく、フェーヌカーから流れる水と一緒にこの洞窟に流れ込む。人も入れないような小さい穴だが、水があふれて周囲の畑を浸すことがある。J(~上勢頭誌・上巻』より引用)|ヤマシシガマI[※編注:位置不明確のため、地図上には記載していない]「テーラーグワーの西の方の谷間の土手に、大人二名くらいが入って座るくらいの洞窟がある。これがヤマシシガマである。J(~上勢頭誌・上巻』より引用)1丘⑫|イームイグヮー|ジキラングミの人がフナウクイをしたE。船がシナビ(砂辺)のなはとおあたりを過ぎるまで見ることができた。那覇から船が出て通り過ぎるまで4時間ほどかかったが、そのあいだ、太鼓を叩き、ダンジュ362 《ウキンジュガマ》-ガマ:洞窟。ほら穴。-フナウクイ:見はらしのいい場所から、旅に出る人の安全を願い、船を見送ること。

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