北谷町の綱引き
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なおかつ旗竿も太かったので持ち手から「持ちにくいjとの意見がでたことから今回は争量化を図った。竿頭の飾りは、メンダカリは太鼓を象り、その中心に左巴紋を入れた形(旗の文字は「招豊年J)と、星型の中心に“祝"と書いた形(旗の文字は「清風J)、クシンダカリは、梅の花を象り周囲に松、竹を配した形(旗の文字は「招豊年J)と、広げた扇子の中心に“祝、大綱"と書いた形(旗の文字は「清風J)であった。旗頭の長さは、メンダカリ、クシンダカリ共に旗竿の長さを5mに統一し、竿頭の飾りはそれぞれ110""" 12 Ocm前後で、全長610"""620cmであった。これらに明かりを灯す装置はつけていない。また前回(86年)と今回(98年)とを比べると、86年にメンダカりだった扇子型が98年にはクシンダカリに、86年にクシンダカリだった星型が98年にはメンダカリと移動がみられた。旗は、86年の大綱引きで使ったのが北谷ノロ殿内に保管されていたので、それを利用した。旗にはメンダカリが「招豊年Jと「清風Jと書かれ、その文字の右下や下に“字北谷"と書かれている。旗の縁は紺色。クシンダカリは「招豊年Jと「清風Jと書き、その文字の右下や下に“字北谷"と書かれている。旗の縁は黄色。旗を掲げる横竿もメンダカリ、クシンダカリとも先の尖った矢と三叉に分かれた矢であった。この横竿の先には吹流しが取り付けられていた。また旗を掲げる縦竿はなく、縄を使って旗竿に括り付けた。なお、大綱引き終了後、北谷の旗頭4本は字北谷郷友会より北谷町教育委員会文化課へ寄贈された。表2-1北谷の旗頭変遷表(戦後)開催年メンダカリクシンダカリ1974年桜(招豊年)旗の縁は水色満月に雲がかかる(招豊年)旗の縁は赤色桜(清風)満月に雲がかかる(清勝1986年太鼓(招豊年)旗の縁は紺色梅(招豊年)旗の縁は黄色扇子(清風)星(清風)1998年太鼓(招豊年)旗の縁は紺色梅(招豊年)旗の縁は黄色星(清風)扇子(清風)※本表は、三ヵ村でも竿頭の飾りが特に変化した北谷に着目した。1974年のクシンダカリの竿頭の飾りは筆者が写真から判断した。( )内は旗の文字。内‘uoz“

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