北谷町の綱引き
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調2仁義織写真3-7ノロ殿内の火の神での祈願写真3-8野里拝所での祈願写真3-9イシンミクルク(石嶺久得)への祈願写真3-10 綱引きの様子(カニチ棒を合わせる)③ 綱の材料と綱の形態イ.綱戦前の綱は雌雄それぞれ6本の綱をカニチ棒で連結したものであった。綱l本の長さは5"-'6間程度で、6本の綱を合わせると60m程になった。綱の太さは、雌雄の綱を連結するカニチ部分の綱が最も太く直径約50cm程あった。また、カニチ棒を貫く輸の部分の直径は2m程であった。ゃんばる綱の材料は稲ワラで山原方面から購入したようである。綱は毎年新調されるのではなく、前年に使った綱を修繕して使用した。綱引きが終わると、メーは屋号メーヌイリー(前ヌ伊礼)、シリーは屋号ウフイリーグヮー(大伊礼小)に保管した。戦後は集落の全域が米軍用地として接収されているため、かつてのような綱引きは行われていないが、共進会の有志らによる儀礼的な綱引きが行われている。現在の綱は市販のロープで、長さは雌雄それぞれ5m、太さはカニチ付近が9cmで、ほかは7cmで、ある。アイーンナ(手綱)は雌雄5本ずつ付いており、長さは17cmから40cmで、ある。口.カニチ棒前述したように戦前の野里の綱は雌雄合わせて12本の綱を使用していた。そのため、綱をつぐカニチ棒は、雌雄の綱をつぐ中央のカニチ棒と、双方それぞれに5本ずつの計11本のカニチ棒が使用された。雌雄の綱を繋ぐ中央のカニチ棒には、リュウキュウマツ-184-

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