北谷町の綱引き
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という。アランモーの北側には、湧泉に樋をかけて水を落とす樋川があった。その樋川を、タメーシヒージャーと呼んだ。このヒージャーガーについて、仲村‘渠ナベさんは、玉代勢村の村立ての際に神々が使用したカーだという。玉代勢集落は、このヒージャーを境にして、集落の東側をイーンダカリ、西側をシチャンダカリと呼んだ。集落のとの区分は、毎年行われた綱引きの組分けに、大方対応するものである。長老山での祈りの後、一行はチブガーへ移動して祈願を行った。チブガーチブガーはかつての玉代勢集落東側、現在のキャンプ瑞慶覧内の軍消防署南側の谷間に位置する。チブガーは、産湯や水撫(生児の額につける)での水を取るカーとして使用されたことなと、から、ウブガー(産川)として崇められた。このチブガーは、平成7年には旧字玉代勢郷友会による「チブガー復元事業計画Jによってカーの形態が復元された。(2)大綱引き当日の拝み①北谷ノ口殿内大綱引き当日の午前8時過ぎ北谷ノロ殿内では、ご飯とソーキ汁、刺身、キュウリの酢の物などをノ口殿内の神仏と、母屋の仏壇に供え、一家の健康を願う6月カシチーウユミ(折目)の行事が、ノロ殿内の家人らによって行われた。午前9時40分頃には、旧字北谷郷友会の三役(会長の照屋信正さん・副会長の田場健儀さん・仲村佳車さん)らがノ口-132 写真2-168 仲村渠さんの伝える神意に耳を傾ける郷友会のみなさん写真2-169 平成7年に復元されたチブガーでの祈願写真2ー170北谷ノロ殿内のカシチー拝み

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