北谷町の綱引き
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北谷城内之殿北谷村・玉代勢村稲二祭之時、花米九合完、五水八合完(此時、朝神、タ神、二度)神酒ー完(此時、惣地頭供物、按司同断)花米九合完、五水四合完(此時、朝神タ神二度)神酒ー完(玉代勢地頭)花米九合完、五水六合完(此時朝神、タ神二度)、伝道大屋子・津嘉山大屋子・古味大屋子。シロマシー器、神酒壱完(麦。玉代勢村百姓中)神酒三完(麦。北谷村百姓中)供之。北谷亙ニテ祭記也。上記の内容から由来記編纂当時、北谷城内之殿では稲穂祭、稲収穫祭の二祭に北谷ノ口が祭加を執り行い、しかもこれらの祭祖が北谷村と玉代勢村の合同祭組であったことがわかる。現在は、13年に一度行われる大綱引きのメーウガミのほか、毎年の5月ウマチーと、6月ウマチーの際、北谷ノロ殿内の家人や、旧字北谷郷友会による拝みが行われている。また、殿の東隣には現在「東リ御巌jが和られているが、戦前の東リ御巌は北谷グスク東端の丘陵部に位置していた。この東リ御識は由来記にみる「ヨシノ御巌・神名テンゴノ御イビjではないかと推測される。北谷グスク西端丘陵部には、13個の香炉を安置する「西御巌Jがある。『北谷町海岸・海域地名~(1985: 13)の記述から、この西御獄は由来記に記される城内安室崎之巌ではないかと推測される。ノ口殿内の家人は、13個の香炉に因み西御巌を「十三神」、あるいは「十三香炉Jと呼ぶ。13個の香炉について、北谷ノロの末吉文さんは、十二支とそれを一つに結ぶ火の神であるというが、十二支の干支がどの香炉と結びつくのかは不明である。さらに、乙の御獄への出入りはノ口のみが許され、一般の人々の立入写真2-153 北谷グスク(殿)での祈願写真2ー154北谷グスク(東リ御鍛)での祈り.--畿勢A山恥ぷ抽蹴品約写真2-155 グスク火の神での祈願-127-

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