北谷町の綱引き
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安良波リュウグ現在の安良波公園南端に突出した岩と、沖に連なる二つの岩礁を併せてアラファヌシ一、あるいはアラファリュウグという。海岸線に突出したメーヌシー(前の岩)は、洋上に浮かぶナカヌシー(中の岩)へのお通し所である。洞穴状のナカヌシーには、①ウサチリュウグ(左側)、②イマリュウグ(中央)③火ヌ神(右側)、④カー神(火ヌ神の右側)、⑤ウティンアマカー(①~④の反対側に位置する)が和られ、それぞれに香炉が安置されている。今回は、安良波公園を主会場として大綱引きが繰り広げられることから、ナカヌシーへ渡つての祈願となった。11時28分ころ、チャーターしたボートに乗り込んだ北谷ノロの末吉文さん、ウガミサーの知念清子さん、末吉雪子さん(ノロ殿内の女主人)、郷友会会長の照屋信正さん、照屋タキ子さん、仲村渠敏子さん、田場ミサエさんの7人がナカヌシーへ到着し、11時35分頃には調査員を含む全員がナカヌシーへ到着した。11時45分ころ、中央のイマリュウグの前にノロ殿内のビンシーと旧字のビンシ一、肴(角膳盛)、果物が供えられ、各香炉に、フトゥチコーl束と、24本、12本、3本の線香、クパンチン(紙銭3枚l組の4組)、シルクパンチン(半紙大小各3枚1組の4組)が供えられると、ノロとウガミサーの知念さんが、イマリュウグの前に座し、拝みをはじめた。拝みを終えると、5つの香炉の前に、ノ口の文さんがノロ殿内のビンシーから花米と写真2-143 ナカヌシーへ渡るため、ポートを待つ北谷ノ口と郷友会のみなさん写真2-144 ナカヌシーへ向かうポート写真2-145 ナカヌシーでの祈願-123-

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