北谷町の綱引き
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してもほとんど差異はないが、今回はウミナイビらのなぎなたを持つ手が逆であった。本来、戦いには武器は右手で持ち、いつでも攻撃できる態勢でいるものだという。シタクの再登場では、ウミナイビらは打ち掛けを脱ぎ、白鉢巻きに替えて武装しているが、一方の按司とその供は同じ装いのまま再度前進し、両者しばらくにらみ合った後、ゆっくりと退場していった。今回は按司らの覆面姿はなく、戦後は1974(昭和49)年・1986(昭和61)年とも覆面姿の記録写真が残っているが、これを記憶している人はほとんどいない。戦前の覆面姿についても聞くことはできなかった。(2)綱引きの時刻①戦前戦前から大綱引きは、日中おこなわれる「昼綱Jである。字北谷においても字玉代勢においても、毎年の年中行事としておこなわれていた綱引きは夜綱であるのに対し、大綱引きは午前10時噴から準備にとりかかり、午後3時噴から綱を引いた。字北谷では、それぞれの集合場所(第2節備え・示威行為参照)で準備を整えると、ミチジユネーの列を連ねて会場の北谷ンマイー(馬場)に向かった。また、翌日の玉代勢でもほぼ同様の日程でおこなわれた。②今回の当日の流れ9 : 00 各字ごとに化粧・着付け13 : 00 役員会場集合14 : 00 参加者会場集合・写真撮影14 : 53 旗頭を所定の位置へ設置15 : 00 開会式15 : 14 ミチジュネー開始16 : 35 雨で一時中断16 : 55 ガーエーの準備のため旗頭移動17 : 02 旗頭のガーエー17 : 11 シタクの登場(ガーラシ)17 : 22 シタク退場17 : 28綱寄せ17 : 32 カニチ貫き17 : 37 綱引き一回目開始17 : 42 終了(引き分け)17 : 45 綱引き2回目開始-107-

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