北谷町の綱引き
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男役と女役との化粧の仕方は、特に層の形に変化があり(写真2-125・126)、女役は上唇だけに山があるが、男役の場合、上唇の山が下層と対称になっているという(末子さんの談)。シタクには、朝から誘導係が付き添い、移動の手配や、時間の確認などの世話をした。化粧を終えたシタクらがノロ殿内に到着すると、ノ口殿内家人による拝みがあった。火の神とすべての香炉に15本ずつ線香をたてて、シタクが到着したこと、衣装を取り出して準備に取り掛かること、そして大綱引きの成功を祈願した。8月9日におこなわれた字北谷のメーウガミ(綱引き前におこなわれる安全祈願)では、按司の冠が取り出されて神棚に供えられた(写真2-127)0拝みが終わると、ノ口殿内家人によって神棚の下から衣装が取り出され、着付けを開始した。準備が整うと、誘導係と供に会場入りし、それぞ、れの控室で出番を待った。今回のウーンナでのシタクの一日は次のとおりである。10 : 05 ウミナイビの化粧開始10 : 25 按司の下地化粧開始10 : 50 按司の下地完了10 : 56 按司の供の下地化粧開始11 : 02 ウミナイビ完了11 : 20 按司の供の下地完了11 : 2:~按司完了11 : 27 ウミナイビの供の下地化粧開始11 : 36 按司の供完了11 : 40 按司役とその供役ら保健センター出発11 : 45 按司役と供役がノ口殿内へ到着写真2ー125男役(按司)の化粧写真2ー126女役(ウミナイピ)の化粧写真2-127 字北谷メーウガミ(北谷ノロ殿内)l04 -

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