北谷町の綱引き
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ロ.構成員と専門部会戦前は、各字にスーガシラ(現在の区長にあたる人)をはじめとする役員が組織されており、字の行事や諸活動はその役員らを中心に運営されていた。大綱引き(ウーンナ)に関する取り決めや諸準備活動も、その役員らを中心におこなわれていた。戦後は、三ヵ字の代表者で構成される大綱引き実行委員会を結成し、そのなかで役割分担をして各専門部会を設置した。専門部会は、三ヵ字合同で組織されるものと各字ごとに組織されるものがある。ガーラシは戦前から字北谷だけの出し物であるので、字北谷が単独で専門部会を組織し、ガーラシに関する諸準備や配役の選考、当日のシタクの世話などを取り仕切った。配役は、雄綱側のシタクには字北谷のクシンダカリから、雌綱側のシタクには字北谷のメンダカリから選出される。これは、綱引きの組分けを雄綱はクシンダカリ、雌綱はメンダカリとして分かれているためで(第5節参照)、専門部会での係の配置に関しても同様である。1914(大正3)年の大綱引きから歴代のシタクと役員を聴取できた範囲で列記する。註:①名前②生年(M:明治/T:大正/S:昭和)・干支・当時の年齢③屋号[1914 (大正3)年]メンダカリ:①(故)伊檀正幸②M18・酉・29歳③イリー①(故)照屋正安②M18・酉・29歳③メーティーラクシンダカリ:①(故)嘗山苗直②M33・子・14歳③不明不明[1926 (大正15)年]メンダカリ:①(故)末吉亀次郎②M41・申・18歳③カンパーシーシグヮー①(故)山村温真②M41・申・18歳③ヤマムラグヮークシンダカリ:①山川直徳②M44・亥・15歳③クシマスドゥイグヮー①(故)伝道行正②M44・亥・15歳③ナカジョウ[1938 (昭和13)年]メンダカリ:①(故)金城至英②TI0・酉・17歳③イリカネグスクグヮー①(故)宮城謹②T8・未・19歳③アメククシンダカリ:①伊檀孫②Tll ・成・16歳③ナカイリー①(故)新垣盛徳②T8・未・19歳③クシタケーシ日974{昭和49)年]メンダカリ:①伊櫨康雄②S24・丑・25歳③アガリモー① 新垣恒夫②S25・寅・24歳③ビシタケーシグヮークシンダカリ:①津嘉山哲也②S29・午・20歳③クシミーラムイ① 新城善美②S30・未・19歳③イーパルデインドー-101-

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